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だいぶ前に「作務衣を着た主人の店にうまいものはない。」という本の広告を新聞か雑誌で見て、このタイトルにピンときた。まだこの本を読んではいないが、勘違いしたというか、ずれた感覚を持った主人のやっている店というのは結構見かける。料理人としてのプライドがあるのはわかるが、やはりお客が来てくれてなんぼである。こうした店はバブル期になると増えるのではないだろうか。

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昼食で近所の店に行くたびに色々考える。

・この値段で客が来ると思っているのかな。
・テーブルの側面にびっちりついたカビが気になる店。
・なぜ夜のメニューを置いておかないのだろう、昼の客は夜に来てもらうための絶好のリード(見込客)なのに、1杯無料ビール券でも配ればよいのに。
・定休日以外に不定期で休む店は客を逃すぞ。
・値段の割にたいして美味くもないのになぜか流行っている焼き肉屋。

マーケティングの観点から興味は尽きない。

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流行っている店はそれなりに理由があるようだ。周辺の店で気になる店を挙げてみる。(客が増えると困るので名前は伏せます)

・ネパール料理(カリー専門店)のS
値段がリーズナブルで、レディスランチを用意しているので女性客が多い。女性客は12時から1時までという時間に関係なく訪れることが多いので、効率がよい。ナンのお代わり自由、スタンプ10個でランチ1回無料など、ツボを押さえている。12時過ぎに行くとまず入れないので、早飯する時に利用している。ナンが美味しいのが魅力である。

・天ぷらのT
狭い店ではあるがこぎれいで、店主はまだ若いが職人ぽい感じで客に対する気配りもしっかりしているので好感が持てる。ネタもよいし使っている油もよいので、ランチの価格はかなりの値打ち。12時過ぎに行くと、まず並ばないと入れない。

・京都に本店を持つ寿司のG
ここは敷居が高そうに見えるので、若手サラリーマン客はまず来ない。しかし、ここの鳥南蛮定食は700円という価格に対して、とてもボリュームがあり京風の落ち着いた店づくりも考慮するととてもリーズナブルである。いつも待たずに入れるので、これからもあまり知られないでいてもらいたい。

・昭和の雰囲気たっぷりのすし屋D
ほぼ毎週行く店。表から見るとあまりの古さと小ささに一見の客は先ず来ない。しかし、850円のにぎり、ちらしはびっくりするほどネタがずっしりしていて食べ応えがある。この価格でこの内容であるということをうまく周知できれば行列ができる店になるだろう。ランチ1食ごとにチケットがもらえ、10枚で1食無料となる。

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最近は不況で閉めてしまう店もあるが、ここに挙げたような店はいつも賑わっているし、店の歴史も長い。先週で辞めてしまった中華屋もよい店だったが、それはランチに限っての話。おそらく夜はあまり集客できなかったのだろう。ポジション的に、気軽に立ち寄れるラーメン屋と、本格中華料理店の中間に位置するので、ターゲットとなる客層が少なかったのだろう。点心・飲茶を出す中華立ち飲みとかにすれば面白かっただろうと思う。蒲田は安い中華のメッカで、羽根つき餃子発祥の地、また、ラーメン店もたくさんあり激戦区なので、中途半端な中華屋は経営が難しい。

(以下続く)

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