【2010年6月7日の朝礼でのスピーチより】

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昨年10月、中国の厦門市公安局が政府サイトに掲載した求人広告が物議を醸したそうです。なぜならば、公安局職員食堂の「野菜洗い係」一人を募集するの
に、「大卒以上の学歴」を要求しているからです。中国ではここ数年、大卒者の就職が困難で、深刻な社会問題となっている。その例として、ある葬儀屋からの
5人の人員募集に500人の大卒が殺到したとか、蘇州市の公共トイレの清掃係募集に大卒が多く応募してきたといった話があります。(2009年11月19
日産経新聞の記事より)

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ちなみに、蟻族とは、大卒でありながらまともな就職口が見つからず、狭い部屋で自炊しながらやっと食いつないでいる若者のことです。

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ちょっと前の日本なら、「やっぱり中国には我々の想像を絶する話があるね」と嘲笑のネタになったかも知れませんが、リーマンショック後の不況で失業者が増え、新卒の就職戦線も大氷河期を迎えている今の日本には、彼の国を笑っていられる立場にはありません。

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わが社でも、ある大手企業からの引き合いで1名の技術者が支援業務のため面接を受けました。なんでも50名ほど面接してその中から1名を採用するという狭
き門らしく、その時は以前に当該業務に携わったことがあるという他社の社員が合格しました。うちの社員は次点だったそうです。

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それから数カ月してその会社から、うちの次点だった社員を別プロジェクトで採用したいということで契約をすることになりました。面接の際にあれこれと高度
なスキルを要求されたので、果たしてどれほど難易度の高い仕事をするのかと思いきや、Visual
BasicやExcelのマクロをいじるていどの作業で、業務知識といえるようなものを吸収できる場でもありませんでした。

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このような現場に上昇志向の強い優秀な社員を置いておくと腐ってしまうので、3か月が経過した最初の契約期間満了のタイミングで早々に引き戻しました。

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リーマンショック以前は技術者不足で引く手あまただったものが、現在では技術者あまりで、必要以上のスキルを持った人が採用できるので、まさに「野菜洗い係」を採用するのにハイスキルを求めるという状況にあります。「蟻族」は中国だけの話ではなくなっています。

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