会社の経費として銀行の振込手数料は結構バカになりません。都市銀行の他行宛振り込みが770円に対して、楽天銀行(法人)なら262円と相当な差があります。弊社も支払いは楽天銀行から行うように徐々に変更しようと思っていますが、法人口座としてはちょっと「?」という点があるので全面的に移行するのは大丈夫かなという懸念があります。

せっかく法人口座として魅力的なサービスを展開している楽天銀行ですが、より良いサービスを提供してもらいたいという願いから、楽天銀行法人口座を使ってみて感じた懸念点を共有します。

  • ワークフローの承認通知ができない
    • 法人口座には後から「口座管理プラス」というサービスに無償で切り替えられ、社内の担当者別に複数のアカウントと権限を割り当てられます。例えば経理担当者には直接振り込む権限は持たせず、支払いのための振込情報を登録する権限だけを持たせます。振込を行える権限は経営者に持たせて、経理担当者が登録した振込を承認することで振込が実施されます。法人口座としては必須のワークフローですが、楽天銀行では振込登録をしたという情報を決済権者に通知する機能がありません。一般的なワークフローシステムでは、承認依頼をした時点で権限者にメール通知などが行くのが普通ですが、楽天銀行にはその機能がないのです。(2020/8/25、サポートに確認)
  • 振込手数料の先方負担ができない
    • 外注さんへの支払いなどで、振込手数料を先方負担とすることはよくあります。弊社が利用している三井住友Web21では振込金額から手数料を差し引いた金額を自動計算してくれます。楽天銀行のサポートに確認(2020/7/21)したところ、手計算で手数料を差し引いてください、という回答でした。ちょっとしたことですが、「え?そんなこともできないの?」という感想を持ちました。
  • IP制限
    • これはセキュリティ上の対策でしょうが、あらかじめ口座の管理者が許可したIPアドレスからしかサイトにログインできません。IP制限はサービス提供者側にとって非常に楽なセキュリティ対策ですが、利用者からするとあまりありがたくありません。特に、今のようにテレワークが多くなっている状況では、担当者が自宅で経理事務をすることに対する障害となります。自宅のネットワーク環境は固定IPとはならないケースがほとんどでしょう。折角自宅のIPを登録してログインしていても、雷による停電でルータの電源を再投入したらIPが変わってしまってログインできなくなるということが考えられます。急ぎの振込の場合、やむなく出社するという羽目に陥ります。ハンコを押すためだけに出社するというのと同じです。ちゃんとした法人口座なのであれば、クライアント証明書を発行するとかスマホでの3D認証とか、そっちの方でセキュリティを高めてほしいものです。

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