【2012年1月23日の朝礼でのスピーチより】

韓国の味噌

焼肉屋に行くと、キムチ、ナムル、チャンジャ、サンチュ、スープなどが無料で出てくるのがとてもうれしいサービスです。日本だとそれぞれ別料金を取られるので値段も高くなりますが、韓国では肉だけ注文すればサイドオーダーをとらなくても十分食事が楽しめます。初日の夜は梨泰院の焼肉屋に行きました。そこで出てきたもろみ味噌がとてもおいしかったです。味噌というと日本の専売特許のように思っていましたが、決してそんなことはないようです。私のような世代(昭和30年代生まれ)は、ちょうど日本が経済成長を続けて世界第2位の先進国となったという自負から、工業製品にしても農産物にしても日本製は世界一高品質であるというような盲目的な観念をもってしまいます。しかし、何でもかんでも日本製が優れているというわけではないということが、外国に行くとよくわかります。

クリスマスと正月の間

韓国では旧正月(Lunar New Year)を祝いますので、私たちが滞在した1月初旬の町は日常の雰囲気でした。ただ、いたるところにクリスマスツリーが飾られたままだったのが日本人としては気になりました。日本ではクリスマスが終わるとすぐに正月の準備となるので、あっという間にクリスマスツリーは片づけられ、売れ残りのケーキは処分品として売り飛ばされます。しかし、旧正月を祝う韓国ではクリスマスから正月までの間が結構あるので、そんなに急いで片づけなくてもよいのでしょう。そんな韓国の様子を見ると、日本の年末はあまりにあわただしいなと感じ、クリスマスツリーを年明けまでほったらかしにしておけるのんびりさ、このクリスマスから旧正月までの約1か月というインターバルがうらやましくも感じました。

地下鉄

私は市内の移動には地下鉄をよく利用します。乗客たちの様子を見ているとさすがに日本にくらべて列に並ばなかったり横入りする人が目立ちますが、中国に比べればまだマナーがしっかりしていると思います。マナーの悪さを日本が1、中国を10とすると、韓国は3くらいでしょうか。ただ、日本では子連れで電車に乗っていても席を譲られることはありませんが、ソウルでは今回および前回4月の時にも席を譲られました。少し込気味の車内で私たちの前に30代くらいの男性サラリーマン3人組が座っていました。そのうちの一人が、私たちを見るとすっと立って席を譲ってくれました。こうした親切さ(時にそれが少しおせっかいに感じるかもしれないほどの)および行動力は日本人より韓国人の方が勝っていると思います。
ただ、向かい側の席を見ると7人中4人はスマホをいじっているし、車内で化粧をしている若い女性はいるしで、日本とほとんど変わらない様子です。

パラレルワールド

韓国人は見た目にはほとんど日本人と変わりませんし、ソウル市内の繁華街は日本とそん色ありません。しかし、唯一違うのは書かれている文字のほとんどがハングルであるということです。最近は日本にいてもハングルを目にする機会は多くなりましたが、それでも一体なんと書いてあるのかさっぱりわかりません。これが中国ならまだ漢字を見て何となく意味が分かることも少なくありません。町の中や電車の中を見回すと一瞬日本かと思うこともありますが、そこの住人の喋る言葉や書かれている文字が全く理解できないということで、妙な感覚にとらわれます。日本人と同じ顔をした人たちが、日本と同じようにスマホなどのハイテク機器を操り大都会の中を大勢の人たちが闊歩しているのに、その言語だけが全く理解不能。なんだか不思議な世界、まるでパラレルワールドに迷い込んだような錯覚を覚えます。この辺が近くて遠い国という思いを抱かせられる点でもあるし、それがまた面白さでもあるのかもしれません。

追加

20年ぶりくらいで電車で初台へ行きましたが、京王線に乗ればよいのだとばかり思って乗り場に行くと「初台へは行きませんので4番線へお回りください」とのアナウンス。しかし、4番線なんてどこにもありません。ホームとエスカレータを往復してもわからず、改札の駅員に聞くとホームの端まで行くと通路がありますとのこと。行ってみるとなんということ、単に都営新宿線のホームでした。ちなみに初台へ行く電車は京王新線というそうです。日本人の私でもこんなですから、外国人には日本の地下鉄はラビリンスでしょう。

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