【2012年5月14日の朝礼でのスピーチより】
先日、卒業年次の専門学校の学生を相手に90分ほど講義をしてきました。その中でちょっとした質問を学生にして愕然としました。
「第2次大戦はどことどこが戦ったか知っていますか?」講義を聴いている学生への眠気覚ましにと、ごくごく簡単な質問、いや、質問というより2つ3つの言葉の掛け合いをしたかっただけなのですが、質問された学生、しばらく考えてから返ってきた答えは「アメリカとロシアですか?」これには面食らった。
その後にまた一つ質問しました。「私は高校時代に京都のお寺、比叡山延暦寺で小僧をしていました。延暦寺は伝教大師最澄が開いたお寺で・・、そうそう、皆さんは空海、最澄はご存知ですよね?」「そこの彼、どうですか?」と目の合った学生に質問を向けると「いいえ、知りません」ときっぱりした答え。
私も勉強しない方でしたが結構本は読みました。最澄・空海どころか、第2次大戦のことも全く知らない今の学生というのは空恐ろしい。
日本という無風の金魚鉢の中で無菌培養されたようなものです。これじゃグローバルな社会で日本人としての矜持を持ち外国人相手に渡り合うなんて無理ですね。
聞くと最近の大学生は分数の計算もできない人が結構いるらしいです。それは決して本人たちに能力がないわけではなく、そうしたことをやる必要性がないということでしょうが、もう少し何とかならないものでしょうか。