2026年が明けました。今年は、2月にはミラノ冬季オリンピック、夏にはサッカーワールドカップと、スポーツの熱気に包まれる楽しみな1年になりそうですね。 さて、今年の3つの視点をお話しします。
一つ目は、法改正に伴う働き方の変革です。
2026年は、昨年可決された「改正育児・介護休業法」が本格運用され、企業の対応力が問われます。これは単なる制度作りではなく、誰が休んでも業務が滞らない「属人化の解消」という経営課題そのものです。
特に中小企業は人的リソースに限りがありますから、情報を暗黙知ではなく形式知として共有することが大切です。AIを大いに活用してマニュアル作成するとか、NotebookLMを活用して知りたい情報にすぐにアクセスできる環境を作るなど、自分たちの労働環境を向上させるための工夫をしてもらいたいと思います。
私は、開発環境の構築や社内インフラの各種設定方法など、できる限りドキュメント化する習慣をつけておりますが、これには結構な労力がかかります。しかし、AIを利用して感じるのは、もうこういった手順書を作る必要はないのではないかということです。作成した手順書というのは、月日が経つとどんどん陳腐化しますが、Geminiに聞けば常に最新の情報を教えてくれます。よっぽど特殊な事でない限り、もう人間がやらなければならない非創造的な仕事というのが減ってきているように思います。
勤務間インターバルというのも努力義務として設定されました。厚生労働省が推奨するのは11時間となっていますので、夜11時まで仕事をしたら翌日は朝10時までは業務を開始しない、ということになります。助成金の支給要件には9時間以上のインターバルが条件となったりしているようです。
さて世間を騒がせている「年収の壁」ですが、詳細は複雑なのでここでは言及しませんが、: 103万円から160万円への引き上げ検討など、労働人口が減っていく中で、潜在的な労働力を掘り起こそうという狙いがあるとおもいます。
二つ目は、取引関係の適正化です。 今年1月から「下請法」は改正され、通称「取適法(とりてきほう)」として新たな運用が始まっています。
簡単な例では、代金の支払いの際に振込手数料を差し引くということ、これは結構慣例としてやっている会社があると思いますが、支払う側が負担することが義務付けられました。仮に合意があっても「減額禁止」の違反となります。
価格交渉も、立場の弱い下請会社が値上げを打診すると、親会社からは「だったらよそに頼むからいいよ」などと言われるのがオチでしたが、このあたりもきちんと交渉に臨むように指導が強化されるようです。
うちの会社では手形は扱いませんが、 手形支払の廃止や支払いサイトの厳守、受発注手続きの明確化などが強く求められます。うちの会社もクリーンな取引でパートナー企業からも信頼され、選ばれる会社であり続けたいと思います。
三つ目は、AIの進化が実務を飛び越え、フィジカルな世界に浸透することです。
2026年、AIは「試行」の段階を終え、実務に深く組み込まれるフェーズに入っています。AIは単にパソコンやスマホ上でやり取りする相手としてだけではなく、フィジカルAI(エンボディードAI、4足歩行の犬や、二足歩行の人型ロボットのように物理的に体を持ったAIが人間社会に入り込んできます。もちろんその先駆けは自動運転車ですね。
このような激しい進化の中で、うちのような中小企業が生き残っていくには、昭和的なアナログで非効率な業務プロセス、これを「レガシー負債」といいますが、これをAIで整理し、本来人間が集中すべき創造的な仕事に時間を割くようしていくことが肝要です。
仕事は先輩が割り振ってくれるなどと受け身でいてはいけません。自分から積極的に先を見越して行動をしていかないと、いずれAIロボットが上司になってしまいます。そうなりたくなければ、自分がAIを部下として駆使して10人月の仕事を2週間で終わらせるというようなドラスティックな生産性向上を実現しなければなりません。これは、考えようによってはとてもエキサイティングでないでしょうか。つまり、うちのような中小企業でも、国家プロジェクトレベルの開発業務をこなせるという可能性があるわけです。
最後ですが、こうした変化を恐れず、むしろこのエキサイティングな時代を楽しんで、明るい未来を自分たちの手で創っていきましょう。今年も前向きに、共に成長していきましょう。