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【動機】
私は常々、名刺や住所管理をどのように効率化するかで悩んでいる。
どのように管理したいかという要件は人によって異なるであろうが、私の場合は次のようになる。
1. 個人の属性データとその人が所属する会社の情報を一覧形式で参照したい
2. 自宅や会社の住所宛の郵便物を作成したい
3. その人とのイベントを記録する履歴機能
4. 名刺の画像も入れたい
5. Outlookと連携
などである。
10年前まではAccessで自前の管理アプリを作っていたが、その後年賀状ソフトなどにシフトしていった。
そして、名刺をスキャンしてOCRで(あるていど)自動的に文字を読み込む名刺管理ソフトが出てきてからは、名刺はすべてこのようなソフトで管理するようになった。
今はメディアドライブの「やさしく名刺ファイリングPro V7.0」(以下、やさ名刺)を愛用している。
「やさ名刺」のOCR機能はかなり満足のいくもので、当初不満の多かったデータの検索やブラウズ機能も、バージョンを追うごとに改善されていった。しかしまだ自分の必要とする機能が満たされているとはいえない。
一番求めるものは、会社情報を独立して扱い、1:Nの管理にしてほしいということである。つまり、同じ会社の人の名刺を入力する度に、同じ会社の住所や電話番号などを入力したくないし、会社の住所や社名変更は一発で書き変えたいのである。
注釈)
実際は定年退職して会社に属さず個人として存在するケース、○×株式会社調達部などのように法人としてだけの登録、一人で○×株式会社とNPO法人○△の両方に所属するなどがあり、[会社(組織)]0..* — 0..*[個人]という関係が構築できるとよい。
また、その人といつどこで会ったかというような情報は記入できるものの、それは一人について1件しか登録できないので、時系列に複数のコンタクト履歴を残すことはできない。
このような機能は名刺管理ソフトのコンセプトから外れるのかもしれず、機能が足りないというわけではないからメーカーの責任ではない。
会社と個人がデータとして親子関係を持ち、コンタクト履歴を無制限に記録できるような名刺管理ソフトはないかと数年前から探しているが、今のところ八件できていない。そのような中、MicrosoftのInterConnectという製品を試す機会を得た。
InterConnectは、Outlookの連絡先とシームレスに連携し、個人情報を会社や趣味といった共通項でグルーピングすることができるというので、私の望む機能を実現してくれているようであると感じた。
早速InterConnect 2007をインストールし試行錯誤して見た結果をレポートする。