問題点と要望など – InterConnect
使ってみた印象としてInterConnectは、大変優れたアプリケーションであると感じた。また、日本で開発されたという点も好感が持てる。そういった評価をした上でいろいろと気になった点を列挙する。
(これらは、私の理解不足や勘違いが含まれるかもしれないので悪しからず。)
- 紙の名刺入力機能がない
他の名刺管理ソフトと組み合わせないと紙の名刺イメージの入力ができない。
個人的な希望として、OCR機能はなくてもよいから、紙の名刺入力機能を持って自己完結するソフトとしてほしい。 - 名刺の履歴管理が思いのほか難しい
頻繁に部署や事業部名が変わる会社というのがあるし、ある人が転職した場合、子会社に出向した場合など、一人に複数の名刺を関連付けられるのがこのアプリの魅力である。しかし、自由に履歴管理ができるかというとどうもそう簡単ではない。名刺データを名刺管理ソフトから取り込んだ時にInterConnectが同一人物であると判定したときに初めて名刺の履歴にスタックされる。同一人物かどうかを自動判別するのは良いが、そのルールがいまいちよくわからない。結婚して姓が変わった人の場合はどうなるのだろう? - 一人で複数の組織に属している人をどう管理するか
会社名が同じだと自動的に同じ「事業所/社員」カテゴリにまとめられるようであるが、「社員の追加」では常に新規登録しかできず、既存の人を社員に関係づけることはできないようだ。一人で複数の組織に属するというモデルを想定していないのであろうか。 - InterConnectに取り込んだ複数の連絡先を1つにまとめる機能が欲しい
たとえば、元ABC社取締役だったAさんは、退職後にDEF社を立ち上げた。連絡先にこの2つのデータがある。Aさんの既定の名刺デザインとしてDEF社を指定し、職歴/経歴にABC社を所属させる。このとき、職歴データにABC社の情報が自動的に追加されることが望ましい。 - 組織図
せっかく会社というカテゴリにグルーピングされるのであれば、その社員たちの相関関係つまり組織図を作れると素晴らしいアプリになる。 - 名刺イメージの拡大表示
イメージの表示は100%と50%しかないようであるが、細かい文字が読み取れないときがあるので拡大機能が欲しい。 - 一覧の印刷機能がない
年賀状の送付先などの一覧表を打ち出したいのにそれができない。
Outlookの連絡先と同一のデータなのでOutlookから一覧を印刷してもよいのだが、InterConnectのカテゴリで抽出したものを印刷することができない。なぜなら、InterConnectのカテゴリはOutlookの分類項目となんら関係ないからである。 - InterConnectのカテゴリとOutlookの分類項目を同期させられないか
どちらも複数選択できるのだから、簡単そうに思えるが。 - ちょっとしたチュートリアルが欲しい
— 例えば次のようなシナリオで —
Aさん
・前職がABC社で現職がDEF社
・出身校はアルファ大学Bさん
・現職がDEF社
・出身校はアルファ大学Cさん
・現職がABC社
・ベータ大学のビジネススクール学生Dさん
・前職がGHI社
・現職が個人商店(屋号:DEF)
・ABC社と営業委託契約を結んでいる
・ベータ大学のビジネススクール学生 - 名刺の履歴
表裏の両面を同時に表示できてほしい。 - 名刺のインポート
一回読み込んだフォルダは記憶しておいてほしい。 - 予定表からのインポート
Outlook上で保存フォルダに移動してしまった予定を取り込む方法がない(わからない) - すべての連絡先の一覧
人も会社も混じって表示され、行頭のアイコンも〇で表示されるだけなので区別がつかない。人、場所、会社でフィルタリングできるとよい。 - 名刺のインポート
職歴/経歴タブで名刺イメージへカーソルを移動すると「名刺のインポート」アイコンが表示されるが、この機能の意味がわからない。名刺の履歴で複数の名刺がある時に、古い名刺で「名刺のインポート」を行うと取り込み日が現在となり、それが最新として最上位に来る。どこかに過去に登録した連絡先を持っているのか?
この機能の目的は何なのか? - 連絡先の並び順
常に氏名で並ようだ。昇順逆順があるのは良いが、会社名で並べ替えるなどができてほしい。 - 消さないで
カテゴリ別に連絡先を参照しているときに、その連絡先をカテゴリから外すには「削除」する。この場合の削除はダイアログが出てカテゴリからの削除か本当の削除かを聞いてくれるのでつい気軽に削除を選んでしまう。その癖が付いていると、すべての連絡先を見ている時につい「削除」をしてしまい、ダイアログが出ずに終わるので本当に消されてしまったとわかってあわてる。カテゴリから外す場合の操作方法は別のやり方とした方が良い。 - 関係のある連絡先への登録条件は?
関係のある連絡先へは、同じ人や会社を何度でも登録できてしまう。同じ人が10個並ぶことに意味があるのか? - 会社と社員のデータ
"人の会社情報"と"会社の情報"別管理となっているようだ。会社の住所は1元管理したいが、人毎に会社情報があるので間違った住所や異なる表記(全角半角、丁目番号と1-2-3のような表記)が同居してしまう。"人の会社情報"項目に、「所属する会社の情報に一致させる」というような機能が欲しい。本来、一人が複数の組織に属することを考えれば、単にリンクを張るだけにしておき、"人の会社情報"としては既定の表記として1つの組織を選択できるようになっていればよいはず。 - 人の関係づけ
ある会社にA,B,Cさんが所属していて、A>B>Cという上下関係の場合、「関係のある連絡先」にA,B,Cさんを追加してからお互いの関係を設定できる。そしてこのような関係の設定をすると「会社における関係」でも同じように「上司」、「部下」といった表記が現れる。ここで「関係のある連絡先」と「会社における関係」の違いは何なのかと疑問になる。
それならば「会社における関係」の方で「上司」、「部下」の設定ができれば「関係のある連絡先」にわざわざ連絡先を追加しなくてもよくなるのでは?
問題点と要望など – やさしく名刺ファイリング
- 名刺イメージのサイズ
「やさ名刺」で解像度300dpiで取り込んでInterConnectに転送すると、名刺サイズが一回り小さくなる。このサイズでは文字の認識がかなりつらい。 - ある人の新しい名刺を追加しても連絡先が変更されない
ABC社の山田さん連絡先がすでにある。山田さんがDEF社に転職した。DEF社の山田さんの名刺を外部アプリケーション連携でInterConnectへ転送しても、山田さんの連絡先はABC社の住所、電話番号のまま。 - 外部アプリケーション連携
名刺データは転送されるが、「この名刺に含まれる情報は、元の名刺データと一致しません。・・」というアラートが表示された状態となる。
しかも速度が非常に遅い。230件登録済みのInterConnectに1枚の名刺データを転送するのに1分かかる。この状態を避けるには、「やさ名刺」でエクスポート->電子名刺を出力、InterConnectでインポート->名刺とすればよいが、同じ人の連絡先が存在する(重複する)場合でも履歴にすることができず、2つの連絡先となってしまう。
・・・のはずであったが、後日試したところ「InterConnectへ転送」では重複チェックが効かず常に新規登録となってしまった。逆に電子名刺出力では重複チェックが働き、[1]新しい連絡先を作成する
[2]連絡先を選択して上書きする [3]この連絡先はインポートしないの3つが選べるようになっていた。対策
新規データについては、エクスポート->電子名刺を出力で取り込み、追加とする(名刺の履歴履歴)とする場合は遅いけれども外部アプリケーション連携を使う。
問題点と要望など – はがきスタジオ
- データ連携
はがきスタジオと連携するのに、大変ストレスを感じる。
データとしてはOutlookの連絡先をマスターとしたいが、年賀状や暑中見舞いを出す連絡先はInterConnectのカテゴリで分類している。
名前、会社名、役職、住所等を一覧形式で表示して郵便番号の抜けや同じ会社で表記の違う住所ところを見つけ出して修正したいのだが、InterConnectには一覧表示機能がない。
仕方なくOutlookでやろうと思うと、InterConnectのカテゴリがOutlookには反映されていないのですべての連絡先が表示されてしまう。
また、はがきスタジオはOutlookの連絡先と直接リンクする機能を持っているが、すべての連絡先が対象となってしまい上記と同じ問題で特定のカテゴリだけを抽出できない。InterConnectに特定のカテゴリの連絡先をContactXMLでエクスポートする機能があればいいのに。 - はがきスタジオのOutlook連絡先リンク
リンクできるのは良いが、宛先氏名に敬称がつかない、会社名があっても印刷対象になっていない、振り仮名を振るとOutlookではカタカナなのに平仮名になってしまう、名前順に並べ替えるのに1分くらいかかる(データ数262件)など、私にとっては使えない機能である。