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行政サービスと民間サービスのギャップ

【2012年5月28日の朝礼でのスピーチより】

納税証明書をとる必要があって税務署へ行かなければならなくなりました。所得税の証明書なので国税局へ取りに行くのですが、今月引っ越したばかりなのでどこへ行けばよいのかいまひとつよくわかりませんでした。

とりあえず、先月まで住んでいた品川区の税務署へ行こうと思いましたが、品川区には税務署が高輪と荏原の2か所にあります。荏原は不便な場所にあるので高輪へ行きました。すると、職員の方が言うには、私が以前住んでいた住所からすると荏原が所轄の税務署ということでした。

昨年戸越に住んでいた時に確定申告の写しをもらうのに荏原税務署へ行ったところ、その前に住んでいたのが大井町だったので、本当は品川税務署が所轄だといわれたことがありました。それでも、「時間がかかりますが取り寄せます」とのことだったのでお願いしたところ、30分くらい待たされたことがありました。

今回も、「取り寄せて」くれるのかと思ったら現住所の所轄である大森税務署へ行ってくれと言われました。仕方なく電車で大森まで戻り、駅から20分以上歩いて大森税務署へ行きました。すると、以前の所轄税務署である荏原から「取り寄せる」ので、1時間くらいかかるとのことでした。「ここは本当人21世紀の日本か?」といいたくなりました。

1時間も税務署で待っているのは嫌なので、職員に書類ができたら電話してもらうように携帯番号を伝えて税務署を出ました。近くのカフェで一休みしようと思ったら、この辺りは不便な場所でカフェなど見当たりません。幸いデニーズの看板が見えたのでそこへ飛び込み、1時間待たなければならないのでドリンクバーを注文。普通、ドリンクバーは自分で取りに行くものですが、ここの店は最初の1杯はちゃんとウェイターが持ってきてくれるという親切なサービスでした。

運ばれてきた紅茶をすすり、品川から高輪税務署、大森から大森税務署と合計1時間近く歩いて汗ばんだ体を何とかクールダウンしようとしたらすぐに携帯が鳴りました。税務署からで、もう書類ができたとのこと。税務署を出てからまだ10分も経っていません。「なんだよ、だったら税務署で待っていればよかった」と思いつつも、早いに越したことはないので残りの紅茶をさっさと飲み干して店のレジへ向かいました。

先ほどファーストドリンクを運んでくれたウェイターが「もうお帰りですか?」と聞いてきました。「ええ、もっといるつもりだったんですが呼ばれちゃったので」。「ドリンクは1杯しか召し上がっていませんよね」とウェイター。何かなと思っていると、「ドリンクバーは320円ですが、単品ドリンクに変えておきますので220円で結構です」と言ってくれた。なんと親切なんだろう。外国ではこんなこと言ってくれるチェーン店はないでしょう。「ありがとう、デニーズ池上通店」と感激しつつ税務署へ戻りました。

この日は、行政サービスと民間サービスの格差というか絶望的な落差にめまいを感じる思いでした。税務署の職員はとても親切で、一生懸命仕事をしているのはわかるのですが、何にしても運用のシステムがダメすぎる。これはハローワークでも感じることです。こんな非効率的で前時代的なことをいつまでもやっていて余計なコストばかりかかっているのですから、税金もなくなるわけです。

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宝釣りとコンプリートガチャ

【2012年5月21日の朝礼でのスピーチより】

最近話題となった「コンプリートガチャ」。何のことやらさっぱりわかりませんでしたが、結構多くの若者がこれにはまっているようです。これを廃止すると、大手携帯ゲーム会社の売り上げが15%落ちるそうですから、相当な売り上げを記録しているのでしょう。

それにしても、「コンプリートガチャ」、私にはとても醜悪な響きを持って聞こえる言葉です。このようなものを世間知らずの小学生だけではなく、いい年をした青年までをも虜にしているということ自体が情けないですね。

小学低学年の私の子供をお祭りに連れて行くと、真っ先に「宝釣り」をやりたがります。色々なおもちゃにひもがついていて、どれがどれにつながっているかわからないというやつです。子供の目を引くように高価そうなおもちゃをわざと目立つようにおいていますが、大方はくだらない絵はがきやブロマイド1枚といった、原価数円の景品が当たるだけです。そんなものに300円も払うくらいならマックのハッピーセットを食べたほうがましです。おもちゃもずっとましなものがついてきますし。

しかし、私も子供時代を思い出してみると、そのような特別な景品が自分だけには当たるんじゃないかという手前勝手な妄想が膨らみ、それにチャレンジしないと大きなチャンスを逃すのではないかという焦りと恐れから、そのひもを引いてみたくなるのです。

普通は、大人になるにつれて色々な失敗や失意を経験し、世の中のことがわかってくるものです。そして、「宝釣り」もパチンコも競馬もすべて「罠」であると気づくものです。そのうえで、せいぜい年に2回くらい数千円で宝くじを買って「夢を買う」という最初からあきらめた捨て金を納得して払うのが大人というものです。

私が子供のころに、ライダースナックというものがはやりました。お菓子についている仮面ライダーのカードが目当てでこのスナック菓子を買うのですが、カードは袋を開けてみないと何が入っているかわかりません。たいがいは「サソリ男」とかの平凡なキャラばかりで、カードホルダーがもらえるラッキーカードはなかなか出ないものですから、子供たちはスナック菓子を買ってもカードだけ持ち帰り、スナック菓子はそのまま捨ててしまうという現象が起こりました。

まあ、これなど値段が知れていますし、現金で購入するしかないわけで自分の子図解以上に買うことはできませんから、そんなに大金を使うなどということにはなりません。

しかるに、このコンプリートなんとかは、後から決済がされて課金額が数十万円にも上ることがあるそうです。子供のうちに色々と騙されたりして学習していれば、そんなものに何の価値もないとすぐにわかるでしょうし、時間の無駄であると考えるはずですが、どうもそういう人ばかりではないようです。

こんな仕組みを考える方も、はまる方もどうかしていますね。作家の安部譲二氏が宝くじの手数料はやくざの賭場で設定されている寺銭よりはるかに率が高いと指摘していました。他人の仕掛けた罠にはまることのないように、自分の力で生きていきましょう。「天は自ら助くる者を助く」です。

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学生の教養

【2012年5月14日の朝礼でのスピーチより】

先日、卒業年次の専門学校の学生を相手に90分ほど講義をしてきました。その中でちょっとした質問を学生にして愕然としました。

「第2次大戦はどことどこが戦ったか知っていますか?」講義を聴いている学生への眠気覚ましにと、ごくごく簡単な質問、いや、質問というより2つ3つの言葉の掛け合いをしたかっただけなのですが、質問された学生、しばらく考えてから返ってきた答えは「アメリカとロシアですか?」これには面食らった。

その後にまた一つ質問しました。「私は高校時代に京都のお寺、比叡山延暦寺で小僧をしていました。延暦寺は伝教大師最澄が開いたお寺で・・、そうそう、皆さんは空海、最澄はご存知ですよね?」「そこの彼、どうですか?」と目の合った学生に質問を向けると「いいえ、知りません」ときっぱりした答え。

私も勉強しない方でしたが結構本は読みました。最澄・空海どころか、第2次大戦のことも全く知らない今の学生というのは空恐ろしい。

日本という無風の金魚鉢の中で無菌培養されたようなものです。これじゃグローバルな社会で日本人としての矜持を持ち外国人相手に渡り合うなんて無理ですね。

聞くと最近の大学生は分数の計算もできない人が結構いるらしいです。それは決して本人たちに能力がないわけではなく、そうしたことをやる必要性がないということでしょうが、もう少し何とかならないものでしょうか。

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我が家の見える化

【2012年5月7日の朝礼でのスピーチより】

自宅の風呂が最新のものに変わりました。

沸かした後、何時間たっても冷めにくい保温機能や、BGMが流れたりという機能も目新しいものですが、エコな機能も色々あり、使用したガス料金が表示されるというのはガス代を節約するのに役立つものです。それ以上に感心したのは、風呂を使うたびごとに使用した湯の量がリットル単位で表示されることです。シャワーを全開で出しっぱなしにすると見る見るうちに数値が上がっていくので無駄使いをしなくなります。

しかしこうした数値を見せても子供には理解できまいと思いつつも、うちの贅沢三昧、わがまま放題の小学生の娘たちにその機能を説明してやりました。

すると、驚いたことに、風呂から上がるたびに、今日は30Lだったよとか、20Lを超えちゃったとか、それなりに節約モードになっているのでした。今夜も、シャワーを使うときに誰がそうしろと言ったわけでもないのに蛇口をうんと絞ってチョロチョロと湯をだして頭を洗っていました。

絞りすぎて水になってしまい、「冷たいっ」といいながらも嫌がる様子はなく進んで節水をしていました。さらに、このように節水して利用していると、給湯器の表示部分にエコランプまで点灯するので、ますますやる気が出るようです。

水を大事にしろとか、ガス代を節約しろなどと口やかましくいうより、数値がリアルタイムに見えるようにするだけでこのような効果があるということは、いわゆる見えるかのおかげでしょう。もっとも、本人たちはビデオゲーム感覚でやっているだけかもしれませんが、それにしても効果絶大でした。

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