イメージ画像

“バカ”と”アホ”のニュアンスの違い

【2010年2月1日の朝礼でのスピーチより】

□□□□
在韓のある日本人新聞記者が韓国の金泳三大統領(当時)の反日外交姿勢を「唐突だ」だと書いて批判したところ、韓国当局より「唐突」という言葉は失礼だと
抗議を受けたそうです。韓国語で「唐突」は「身の程知らずで生意気」といった、相手を馬鹿にする言葉だというのです。もちろん、この記者はそのようなつも
りで書いたのではありません。日本と韓国では同じ漢字を使った単語がありますが、必ずしも同じ意味ではないようです。

□□□■
私が高校時代に関西で過ごしたときのことが思い出されます。同じ日本語を話しているのになぜか誤解される、そんなことをよく感じました。東京では親しい相
手に「バカだな」というのは軽い感覚で使いますが、それを関西の学校のクラスメートに言うとすごく怒ります。「バカ」という言葉を投げかけられると本当に
バカにされた感じがして許せないそうです。

□□■□
逆に、相手から「アホちゃうけ?」といわれると今度は私のほうが無性に腹が立ちます。「アホ」というのは東京ではほとんど使わないので、なんだかとても違
和感がありました。最近は関西系お笑い芸人が活躍しているのでそれほどではないかもしれませんが、私が10代のころは、「やすきよ」くらいしかいませんで
したし、周りに関西弁を話す人もいなかったので、「アホ」=「鼻をたらしてボーっとした丁稚」のイメージくらいしかなかったせいでしょう。

□□■■
高校時代は関西弁が当たり前の土地に一人だけ標準語(関東弁)の私がいたので、ずいぶんとこうした言葉のニュアンスによる誤解に苦しみました。仲の良かっ
た友人が何かの拍子に急に怒り出して、それ以来口もきいてくれなくなるなんてこともありました。こちらは標準語ではありますが、関西弁が圧倒的多数派なの
で肩身が狭かったこと。国語の授業で朗読をすると、周りのクラスメートがひそひそ話を始めたり笑ったりされた揚句、教師からは「阿部君は関東やから発音が
ちゃうねんな」と言われてしまいます。

□■□□
こんなときには、すんなりと関西弁を話せるようになればよいのですが、無理して関西弁をしゃべると、相手から「気持ちの悪い関西弁使うな! 関西バカにしとんのか?」と怒られてしまいますし、なんだかすごく自尊心が傷つき自己嫌悪に陥ります。

□■□■
うちの会社の社外取締役は滋賀県人ですが、いまでもちょっとした表現の意味がよくつかめないときがあったりします。相手も同じ日本人同士だから言葉が通じていると思って話しているのでしょうが、コミュニケーションギャップを感じることがあります。

□■■□
同じ国同士でもこうした違いがあるのですから、同じ文字を使っているからといって中国や韓国でも筆談である程度話が通じるなんて甘く見ていると痛い目を見
るかもしれません。なまじ同じ文字や単語を使っている分、始末が悪いということもあり得ます。筆談でやり取りしているうちに相手が怒り出して刺されるなん
てこともあるかもしれません。自分の持っている常識が相手にも通用すると考え、それを押し通すのは危険ですね。

Facebook にシェア
このエントリーをはてなブックマークに追加
はてなブックマーク - “バカ”と”アホ”のニュアンスの違い
[`google_buzz` not found]
[`yahoo` not found]
[`buzzurl` not found]
[`livedoor` not found]
[`friendfeed` not found]
[`tweetmeme` not found]

タグ

トラックバック&コメント

この投稿のトラックバックURL:

コメントをどうぞ

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このページの先頭へ