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個人情報と思考停止

(8月17日の朝礼でのスピーチ)

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先週(8月6日)の昼過ぎ、ノースウェスト航空(以下NW)から会社に電話がかかってきた。先週のサイパン行で利用した航空会社だ。何か忘れものか、はたまた、なんかの懸賞に当たったのか、それとも犯罪に巻き込まれたか、などと思案しながら電話をとった。

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電話の相手はNWの女性スタッフで、用件はこうだった。今朝方、サイパンの知人(チャモロ人)が飛行機で日本に到着するなり心臓の具合が悪くなり、急遽名古屋の救急病院へ搬送され、現在診療中であるとのことだった。その知人が広島と長崎の原爆の記念式典に出席するために日本に来ることは、先週会った時に聞いていた。そのとき私の名刺を渡してあったので、NW社員に電話をかけてもらったらしい。

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本人は電話に出られないので、随行のスタッフに代わってもらい話を聞くと、今夜一晩入院するとのこと。意識があるかどうか心配だったが、それほどひどいわけではなく、自分で話もできる状態だと聞いて一安心した。前々から太り過ぎだなと心配はしていた。近ければ行ってあげたいのだが、こちらは東京なのでそうもいかない。入院となったからには、それ以上のことは医者に任せるしかない。

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彼のことが気がかりではありながらも仕事をして帰宅し、少し遅くなったが夜8時過ぎに容体を聞こうと思って、NW社員から聞いておいた病院の電話番号へ電話を入れた。夜なので留守電にでもなっているかと思ったが、電話はすぐにつながった。

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電話に出た女性に、サイパンの知人が救急で運ばれ入院しているはずだけれど容体はどうなっているかと聞いた。入院しているのは外国人で、日本語もできず日本人の付き添いもいないわけだから、病院としても私が電話すれば喜んで応対してくれるかと思った。

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しかし、この女性職員は、その方の名前は何ですかと聞く。名前を言うと、それは検索しても出こないので生年月日を教えろと言われたが、そこまではわからない。外国人の名前がデータベースにどのように登録されているのか見当がつかない。まして、彼の名前はスペイン系でJを「ホ」に近い音で発音するのでなんと伝えたものかと困ってしまった。

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こちらがしつこく尋ねると、少しお待ちくださいと言ってかなり長いこと待たされた、その間何度か内線をたらいまわしにされている様子が電話の雑音から感じ取れる。そして最初に応対に出た女性がまた電話口に出て、容体は個人情報に関することなので答えられない。だから平日の8時半から午後5時までの間に、どこそこの電話番号にかけなおしてくださいという。その時間にかけたら教えてくれるのかと問うと、「それは個人情報なので教えられないと思いますが、担当の者がその時間にはおります」との返事。なんだかよくわからない対応である。

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明らかに面倒を避けたいという感じで、さっさと電話を切りたがっているのが声の調子からわかる。この人もただの留守番らしいから、あまりごねてもしょうがない。最後に一言だけ、容体がどうかというのが個人情報ですか?と聞いたが、相手は「はい、お答えできません」の一点張り。後で調べたら、この病院は500床もあるので、たしかにデータベース化しないと患者の把握はできないだろう。

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しかし、本来個人情報というのは、その情報からある個人が特定できる情報をいうのであって、容体を聞いたからと言ってそれが個人を特定することにはならない。きっと言いたいのは、「患者さまの容体を他人にお教えすることは禁じられております」ということなのだろう。それなら、こちらの身分を確認するなり、患者本人に私の伝言を伝えて、折り返し連絡させるなどの対応をしてほしかった。何でもかんでも個人情報と言えばアウトで、そこで思考停止してしまう人たちの多いことが何とも心配である。

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